猫山 法師越え その2 2005/03/05
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− 法師越えから猫山へ 修験者の里を行く −

一寸した勘違いが、トンでもない思いこみに..

法師越えで軽い食事をしてから、金剛院の里へ下りていく。



右手に、小高見報、大高見峰。そして正面に猫山から鷹丸山へと続く稜線が見える。




この金剛院の地は、平安末期から室町時代にかけて多くの修験者がやってきて、
この地にとどまり写経などをし、またこの地を去る時に埋経をしたとのこと。



車道を少し下り、四国の道の道標が倒れている所を、右に下りていくと、
経塚、坊屋敷、法蔵屋敷の間の農道となる。

正面に金剛寺が見えてくる。
金剛寺の右のこんもりした森は、埋経が多くされているという金華山。

後ろを振り返ると、竜山が優しくそびえている。



田圃の中の小川を超えていくと、金剛院西の大水島神社に着く。



2時8分、やっと金剛寺にたどり着いた。3時間余りかかっている。
このお寺は、弘法大師が高野山開祖以前に建てられたと言われており、
この金剛院という地名もそれに由来しているとか。

平安末期以来、この地にやってきた修験者達は何を求め、何を得て、何を残していったのだろうか?
裏の金華山に多くの経塚が残っているとのこと。

香川県歴史博物館に行って調べてくると、修験道を開いた役の行者の時とは違って、
平安末期には、末法思想が広まって、1052年(永承7)末法を迎えるとの説が広まった。
末法思想は、修験道の山岳信仰と結びついて、多くの経塚が作られた。

経塚は、一種のタイムカプセルであり、末法の世が来ても、
教典を土の中に埋めれば後の人々に伝えることが出来る。
またそのことにより、自分も徳を積むことが出来ると言うことで、
修験道の盛んな山岳地帯に多く残されているとか。



この十三重の塔は鎌倉時代の建立。



お参りをして、いよいよ猫山に向かう。

四国の道の地図には猫山そして畦田への道は載っていない。(当たり前、此処からは四国の道ではない)
情報を仕入れるため、第一村人を捜すが、人っ子一人いない。

通行止めの看板を持ってきた人に聞くが、地のものでないから解らないとのこと。

まあ、いいやと出発。



こんな看板では何がなんだか解らない。

巫女社がどこかにあるらしい。

金剛寺の左を、どんどん登っていく。やがて人家がとぎれ正面に猫山のとんがりが見えてくる。



大崩壊地帯を通り過ぎると、左に立派な階段がある。

金山神社への階段だと思うが、何の道標も看板もない。
この階段は林道の、反対側の下にも通じていてそこにも鳥居が見える。
多分そこが正式の参道入り口なんだろう。
のぞみこむが、やはり大崩壊しており通れそうもない。
あの鳥居入り口から阿弥陀越えへの道が抜けているはずだ。



長い階段を上ると2時40分金山神社到着。
アラジンのランプのような、立派な自然石の手水鉢がある。



神社の右手から、道らしきものがある。

エントツ山さんのレポートで見た道らしい。



赤テープがあるのでこの道に間違いないと登っていくが、最近登ったような足跡は付いていない。



左手に大崩落の跡が見える。
その向こうに竜山。



後ろを振り返ると小高見峰の左向こうに、高松方面の街並みが覗いている。



エントツ山さんのレポートでは間違いのない道と書かれていたが、
まあキツいこと!!
ぬかるんで滑る道を、木の根を掴み、倒木をくぐり、何度か道を見失いながら

赤テープを頼りに、這い登る感じで登っていく。



倒木の間を曲がり込むように行くとやっと頂上に出る。

頂上に出るまえに印を付けておく。



3時13分頂上着。

岩に座り込んで、お弁当を広げる。

レオマのスピーカーがちび丸子のテーマソングを繰り返し流しているのが一寸興ざめ。

西には、城山の向こうに大麻山が見える。



城山が直ぐそばに見えるので、城山経由で岡田まで出て帰ろうかと思案する。

やはり阿弥陀越えで帰ることにし下山開始。

3時30分



早速家内が下山口を間違えて、左の方へ下りようとする。

先ほど付けた印をたどり、倒木の後ろへ回り込んでゆく。



ずり落ちる山道を必死で下りて、4時10分過ぎに、林道に着く。

林道を阿弥陀越えを目指し行くと、直ぐに未舗装路に出る。

立派な竹林に入ると、左にも車の通った跡のある道があったが、気にせず真っ直ぐに行くと10分くらいで
林道終点に着く。



此処から登って行くものと思いこみ、分け入っていくが、道らしいものはなく、途中で断念。

ここからエントツ山さんは畦田に抜けたはずだと、しばし考え込む。

時間も遅くなったので引き返すなら早くしなければならない。

この時、先ほどの左に入る道のあったことをすっかり忘れてしまっていた。

後は、何も考えず一目散に金剛寺に引き返す。

この時落ち着いて考えていればなあ...



正面に竜山を見ながら下りていく。
この方向からだと小高見峰がなだらかに見える。



振り返ると猫山がシルエットに見えている。



金剛寺に着くともう5時になってしまった。

法師越えまで大急ぎで登り返すと、鷹丸山に夕陽が沈んで美しい。

県道造田線まで来ると大山川は、雪で真っ白。



急いで県道を帰っていると足の裏が急に痛くなってきた。

見てみると大きなマメが水ぶくれとなっている。

段々痛くて歩けなくなる。我慢してかかとに重心を置いて歩くが、もう我慢するしかない。

長谷の分岐路で6時。

立石神社の辺りからは真っ暗となり、朝通った道も良く解らない。

懐中電灯のお世話になりながら、タクシーでも通らないか、誰か車を停めて乗せてもらえないかと

段々弱気になるが、とぼとぼと真っ暗な中を下りていく。

国道377号の手前の雑貨屋の前の縁台で、コーヒーブレイク。



堤山がシルエットで美しい。

足を引きずりながら、綾川を越し朝の道をショートカットして、たんぼ道を滝の宮を目指す。

懐中電灯の明かりだけが頼りだ。

後1qからの長かったこと。

やっと道の駅に帰ってきたら7時45分。



トイレで顔を洗い、車になだれ込む様に乗り込む。

やっと家に帰るが足裏の半分が水ぶくれになっていた。

30q一寸の道のりだったが、私には少し無理だった。

帰って調べるとあの左へはいる道から直ぐそばに、阿弥陀越えの分岐があり、
そこから畦田に下りることが出来たようだ。

勘違い、思いこみはダメ...

やはり道調べは十分に行い、地図は必ず持っていかなければならないと反省!!

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