信州の山旅                徳本(とくごう)峠 徳本小屋               2008/07/18
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− 徳沢小屋に向かったつもりが なんと徳本小屋へ −

駒ヶ根を出発するともう小雨が降っている。

お山はガスの中。

今日一日どうすごそうか。

午後には天気になりそうだし、ゆっくりして乗鞍岳に登ろうか。

しかし、明日あさっては天気の予報。

焦ることはない。

安曇野の美術館巡りでもしてのんびりすごそうかな。

松本ICを降りると松本城の看板。

そう言えば新婚旅行で行ったきりだ。

近くはよく通るが寄ったことはない。

ちょっと寄ってみようかな。

渋滞の市内に突っ込み、城横の駐車場に車を止める。

城内は非常によく手入れされている。



しばらく散策するが、天守閣への道はまだ開いていない。



そう言えばREIKOさんはもうこの辺に来ているはずだ何処にいるのかな?

電話をすると、すぐ近くの松本駅に向かっていると言う。

娘さんが9時30分の列車でやってくるのを迎えに行くとか。

お茶でもご一緒したかったが、私たちは先に上高地の徳沢小屋あたりに行ってお待ちすることにする。

ところで名前はよく聞くけど徳沢小屋(ロッジ)ってどのように行けばよいの?

北アルプスの地理には全く不案内

コンビニで弁当を仕入れて野麦街道を上高地に向かう。

しましまの駅を過ぎ、どんどん行ったら釜トンネルの入り口まで来てしまい警備員に追い返される。

沢渡の駐車場に引き返し、500円払って車を止めると

タクシーの運ちゃんが3000円にするから乗ってけと言う。

でもバスなら二人で2000円。そうこうしている内にもう一台やってきて結局4人で相乗り4000円。

ガスの立ちこめて幻想的な大正池をすぎてバスセンターにやってきた。



この時期超満員のはずのバスターミナルは閑散としている。

雨は容赦なく降ってくる。

雨支度をしてターミナルの中の案内地図を見に行く。

徳沢小屋までは約2時間。

まっすぐ行けば良いんだ。

パンフレットもあったが雨だし、まっすぐだし必要ないか。

10時29分出発。



河童橋も静かだなあ。



五千尺ホテルの前も二人が雨宿りをしているだけ。

今日は早く帰ってきて此処のケーキセットを食べたいなあ。

ミヤマオダマキを見ながら進んでいく。



ナンゴククガイソウも咲き始め。



上高地ビジターセンターにちょっとお立ち寄り。

美しい穂高や槍の写真を眺める。



キャンプ場も人気がない。

前を何組かのグループが歩いている。

みんな天気のことをぶーぶー言いながら歩いているる



雨の中を黙々と歩いて11時25分明神館に着く。

他のグループはみんな明神館に入ってしまった。



どうせ時間もあるので明神橋まで足をのばす。

ウツボグサが沢山咲いていた。

また明神館まで引き返し徳沢小屋を目指す。



明神館を出てしばらく行くと土砂降りの雨となる。

誰も歩いていない。

分岐が来て徳...と書いてある。

あれっ、此処は右かなと何も考えずに進む。

ますます雨がひどくなる。



サワギクが咲き乱れるとても気持ちの良い道。



家内がこの道でよいのと振り返る。

とにかくまっすぐ行けば良いんだ..とそのまま行くと..



なんかどんどん道が細くなり登りとなる。

サンカヨウやエンレイソウの大きな実が多い。



タケシマランも実がなっている。

突然登山道が崩壊し荒れた沢の中を登る。

家内が以前テレビで見たときはこんな道ではなかったという。

ペンキで印があるので何処かには行くのだろうけれど。



どんどん登りがきつくなる。

上を見上げると稜線は遙か上。

明神館から1時間ほどで着くはずだが?もう一時間以上たっている。

これは道を間違えたに違いない。



此処まで来たら稜線に上がるしかない。

れっきとした登山道だから何かの看板があるはずだ。

家内の機嫌をなだめすかしながら登る。

オオバミゾホウズキが多くなり沢を二度ほど渡る。

最後の水場と書かれている沢を越えると朽ちかけた看板。

あと800mで徳本峠??徳本峠って??

右に行くと島々。しましま?何処かで聞いたような??

あれっ松本電鉄の終着駅が新しましまだったような。



ここからの道がきついこと。

徳本峠へ200mの看板の下には霞沢岳の標識が落ちている。

霞沢岳は大正池の東にドデーンとそびえている険しい山。

コンパスを見ると道は南東に向かっている。



最後の坂は緩やかだが足は重い。

ゴゼンタチバナが群生



13時33分やっと徳本峠(2135m)に着く。

一人用のテントが一張り。

小屋のおじさんが「霞沢岳からかい?」と聞いてきたので「いいえ上高地からです」

「此処から徳沢小屋まではどういったらいいのですか?」

と言うと、驚いて「徳沢小屋なんてないよ。徳沢ロッジのことかい?」

「ここからは行けないよ。徳沢ロッジはこの山の向こうの標高500m下にあるよ」

「徳沢ロッジと間違えてやってきた人は初めてだ」

小屋の人がみんな出てきて、「この人達徳沢ロッジと間違えたんだって」

あきれかえって笑う人もいない。

家内が、「私が違うと言ったのに..」とみんなの同情をかっている。



峠の宿徳本(トクゴウ)小屋は金時山の乙女峠の山小屋と、どっこいどっこい。

年季が入っている。

なんと大正12年設立とか。

山小屋らしい山小屋か。

なんとランプの宿でこの小さな小屋は三階建てとなっている。

覗いてみたが、暗くて良く解らない。



立派なダケカンバの下のベンチで昼食。

一昨日は西穂小屋に泊まっていたというカメラマンの男性が、色々この峠や小屋の歴史を教えてくれる。

昔は上高地に入るのには島々から島々谷を登りこの峠を越えていくしか道はなかったとか。

例のウェストン卿はもちろん高村光太郎や智恵子も越えたそうだ。

この峠まで島々から標高差約1400m、16km余りの行程らしい。

また、霞沢岳に登るのには此処に泊まってK1.K2を越えて行き

往復7時間ほどかけていくしか方法はないとか。



てんぼう台45秒との看板から登ってみるがガスで何も見えない



天気が良ければこのように穂高が見えるはず。

by naturaltone | 2007-06-21 23:11 |



家内はいつの間にかみんなと仲良くなっている。

そう言えばREIKOさんはどうしているだろう?

しかし携帯電話は圏外

明日は50人ほど予約があり、若い人たちは手伝いに来ているそうだ。



記念撮影をしてから帰ることにする。

この看板よく見ると、此処の道は「歩道」らしい。

島々から上高地への単なる「歩道」@@

何年か前に大崩壊したが地元のボランティアの努力で通行できるようになっているとか。

14時10分出発



青空まで見えてきた



この辺の看板は朽ちて落ちているのでよく気を付けないと



いつの間にかガスが引いて霞沢岳が顔を出す。



モミジカラマツとカラマツソウ



どんどん下っていくと穂高が顔を出した。



センジュガンピが陽の光を浴びて元気になっている。


神々しいほどの白さが眩しい。

よくこんな道を間違えて登ってきたなぁ。



明神岳もガスの中から顔を出す。



沢筋にまん丸な葉の樹木がビッシリ。

サンカヨウの実が多い。花時には素晴らしかったことだろう。



クルマバツクバネソウを写していたら草の中に「徳本峠」の看板が埋もれていた。

この看板を見つけていたら引き返していたのに..



平坦な道となり素晴らしい白樺の林の中を歩く。



分岐に帰り看板をよく見る。

確かに徳本峠と書いてある。

何で曲がってしまったのだろう?

まっすぐまっすぐと言っていたのに..

何かに惹かれるように曲がってしまったなあ...



15時42分

明神館で冷たい水を購入。一息に飲む。



また明神橋に行き、右岸を帰ることにする。



クサボタンが咲いていた。



明神池まで来るとなんと有料。

時間も遅いのでパスしていく。

有名な嘉門次小屋



鳥居から散策路に入る。



穂高から流れ入る渓流が美しい。




左岸は40分くらいだったが右岸はくねくねと長い。

岳沢の登山口を過ぎてどんどん行く。



素晴らしい水の景色が続く



16時58分河童橋到着。



バスターミナルは誰もいない。

ナントカ17時25分のバスに乗ることが出来た。

ちょっとした散策のつもりだったのに。

REIKOさんに携帯するが「電源が入っていない...」

せっかくお会いできると思ったのに残念。

家内曰く「みんなあんたが悪い」

「間違ったおかげで、上高地のルーツを知ることが出来ただろ??」



今日の宿は乗鞍高原。

白骨温泉と同じ乳白色の湯。

硫黄の匂いがぷんとして素晴らしい湯。



女将さんの手料理は美味しくて馬刺や飛騨牛の鍋そしてイワナの塩焼き

それから他にも一杯。

地酒も美味しくてぐっすり寝れた。

明日は晴れかな?



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